宜興の紫砂壺
中国茶器の代表格、紫砂の陶器は江蘇省の宜興市で産する紫砂泥と総称される土を使った陶磁器です。厳密にはせっ(火へんに石)器という高温で焼き締めた吸水性のほとんどない陶器と磁器の中間的な焼き物です。英語ではストーンウェアと呼ばれます。
釉薬をかけていないため表面に茶の成分を吸着し茶の味を高めるとともに、経年により趣のある変化をするとして人気があり、また保温性が高いため主に烏龍茶・プーアル茶を淹れるのに使われます。中国では急須のことを茶壺といいますが、特に紫砂壺(しさこ・ずぅしゃふぅ)の制作においては明の時代から主に自然物をモチーフにした非常に複雑なものまで様々な造形が生み出され、高い芸術性を評価されています。
郭建平作・高執壺
高執壺は明の時代の大家・時大彬が1577年に作った壺型で、現在も北京の故宮博物館に収蔵されています。時大彬の茶壺は高さが27cmもあるもので、ちょっと水差しを思い浮かべる雰囲気です。蓋を平たくし、持ち手と注ぎ口の繊細な軽やかさを残して小壺に仕上げたもの。
茶漉し部分は近年流行しだした内推球孔を採用。伝統的な網孔は茶壺の壁に直接孔をあけたもので7孔や9孔など様々です。球孔も比較的最近ですが、予め半球状のパーツに細かい孔をあけ、それを取り付けたものです。そして内推球孔ですが、壁をまず内側に押し込み、半球状のへこみとした上で孔をあける、やや難易度の高いもので、球孔同様に流水をよくする工夫です。作者は郭建平。
※サイズや重さのほか、焼成時の温度や気候により色味に個体差があります。

| サイズ | 手〜口109×径67×高81mm |
| 容 量 | 160ml |
| 重 量 | 蓋18、壺93g |
| 製造地 | 中国浙江省麗水龍泉市 |




